キスフレンド【完】
他の女にそんな態度を取られたら、そのままベッドを抜け出すだろう。
そして、二度と会わない。
無理に振り向かせる必要を感じないから。
でも、俺はほんの少しだけムキになって姫の肩を掴んだ。
「ねぇ、姫。どうしたら俺のこと信じてくれんの?」
「紫苑、痛いよ」
「じゃあ、こっち向いてよ」
このままずっと姫がこっちを向いてくれないような気がして。
もう二度と俺を見つめてくれなくなりそうで。。
「そのままでいるなら、襲うよ?」
姫の耳にフッと息を吹きかけると、姫の体がピクっと震えた。