キスフレンド【完】
「俺さ、攻められるのって好きじゃないんだよね」
こんなことになるなら、授業を受けていた方がましだったかもしれない。
目の前には俺を見下げる派手な女。
マジダルい。
「お願い!一回だけだからっ?ねっ?」
それって、普通男が言う台詞でしょ。
ていうか、俺とこの子は初対面だったのか。
誰とどこでしたかなんて全然覚えていなくて。
姫と出会う前だったら、きっと俺は何の迷いもなく目の前の女を抱いた。
だけど、姫に出会ってから、俺は……ほんの少しだけ変わったんだ。