キスフレンド【完】

「シロぉ……シロ、目、開けてよ……!!死んじゃダメだよ!!」


姫は大声でシロの名前を呼びながら、シロの体を揺する。


徐々に冷たくなっていくシロの小さな体。


「姫……、シロはもう」


姫の手を掴むと、姫はうなだれながら「なんで……止めるの?」と力なく呟いた。


「シロのこと、ちゃんと見送ってやろう」


「紫苑……」


姫は目からボロボロと涙を流しながら唇を震わせる。



< 206 / 363 >

この作品をシェア

pagetop