キスフレンド【完】
涙のキス【理子side】
【理子side】
泣いて泣いて、涙が枯れるくらい泣いて。
ただひたすら泣き続けて夜を越えた。
冷たくなってしまったシロをタオルに抱きしめるあたしを紫苑が抱きしめる。
静まり返った部屋の中に響き渡るあたしの泣き声。
シロはあたしにとって大切な家族だったから。
本当に短い間だったけど、確かにシロは大切な仲間でもあり家族だった。
シロの死を受け入れられたのは、シロが亡くなってから二週間後。
火葬も済ませてシロの体は灰と共に空に昇っていった。
あれから月日が経ち、今日で二カ月。
ねぇ、シロ。
シロは……幸せに暮らしていますか?