キスフレンド【完】
衣替えも済み、すっかり秋らしくなった。
肌寒い日が続いている毎日。
だけど、隣にはいつだって紫苑がいる。
シロが亡くなった日からずっと、紫苑はあたしの傍にいてくれる。
「シロが天国に行って今日で二カ月か」
「時間が過ぎるのは早いよね……」
「あぁ。でも、シロは一生懸命生きたよ」
紫苑の言葉に、公園のベンチに座りながら空を見上げる。
真っ青な空。
この空のどこかでシロはあたし達を見守ってくれているのかも。
そう考えると、込み上げる寂しさをグッと堪えることが出来た。