キスフレンド【完】

姫野理子。


姫は、この学校で一番可愛いと噂されている。


姫と横をすれ違ったり、目があっただけで大騒ぎして喜ぶ男もたくさんいた。


姫ならきっと、どんな男でも簡単に自分のものにできるはずだ。


だけど、姫はどんな男が言い寄っても、決して首を縦に振ろうとはしない。


もちろん、俺にも何の関心も持たない。


いつもどこか一歩距離を置いて見ているだけ。


それに姫は他の女と違って、束縛もしてこないし干渉もしない。


姫との距離間が俺にとって心地よかった。


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