キスフレンド【完】
『姫、赤点だって。姫と一緒なら補習も全然苦じゃないよなぁ~』
終業式で、姫が赤点をとって補習を受けると言う噂を聞いた時も、頭より先に体が動いていた。
普段より早く起きてYシャツに着替えて、学校に向かう。
俺が教室にいたことに姫は最初驚いていたけど、
『一人より二人の方がずっといいね』
そう言って笑ってくれた。
笑うと頬に浮かびあがるえくぼ。
俺の指は自然と姫の頬に伸びていて。
そっと触れると、姫と目が合った。
そして、俺は自分からキスをした。