キスフレンド【完】
「ねぇ、姫。俺らの関係って、何だと思う?」
何気なくそう聞くと姫は少しだけ考え込んで、照れ臭そうに頬をかいた。
「キスフレ……かなっ?」
「キスフレってなに?」
「キスフレンド」
キスフレンドか。
「だな。俺ら、キスフレだ」
姫は世界でたった一人の俺のキスフレンドだ。
だって、俺がキスしたいと思えるのは姫だけだから。
それが何故かはわからないけど、姫とするキスがいつの間にか心の安定に繋がっていた。