キスフレンド【完】
心の傷跡【理子side】
【理子side】
夏休みが終わって、新学期が始まった。
あたしはあれからシロに会うために、紫苑の家に通い詰めた。
連絡先を知らないのに、家を知っているなんて。
あたし達の関係はやっぱりおかしなものだけど、それで十分だった。
あまり近付きすぎると、気持ちにブレーキをかけられないから。
紫苑の家で、紫苑とシロと一緒に過ごす日々。
それが今のあたしの原動力になっていた。