キスフレンド【完】
だけど、今日は紫苑の家に行けない。シロにも会えない。
今日は、遼くんの4回目の誕生日だから。
「理子ちゃん、おかえり!!」
授業を終えて玄関の扉を開けると、お父さんが笑顔で出迎えてくれた。
「ただいま」
「今日は学校どうだった?何か楽しいことはあったかい?」
「ううん、普通の一日だった」
「そうかそうか。今日は、遼の為に早く帰ってきてくれてありがとうね」
遼のために?
その言い方、すごく他人行儀っぽい。