キスフレンド【完】
これじゃ、遼くんに嫌われて当然だ。
「前から言いたかったのよ。あなたがいなければ、どんなによかったって思ったことか!!」
また、その話?もういい加減うんざり。
「祥子さんがあなたみたいな礼儀のなっていない子を産まなければ、こんなに悩むことはなかったのに。あ~もう。何とか言ったらどうなの?」
どうせ口を開けば、その倍になって返ってくるんだもん。
だから、黙ってるだけだよ。
「昌(あきら)はあなたをすごくいい子だって言っているけど、そんなの信じられないわ。あなたって本当、いらない子」
おばさんの言葉が頭の中にこだまする。
いらない子。
イラナイコ。
そっか。あたし、いらない子か。
学校でもそんな噂が流れてるみたいだし。
やっぱり、おばさんの言うとおりあたしはいらない子なのかも。