雪色の魔法
★ 雪降る夜
12月1日
琥珀色に染められた、月が半月の夜
あたしの隣に居続けてくれた彼は、
静かに瞳を閉じ、永遠の眠りについた。
「ずっと、ありがとう」
最後の別れにあたしは彼の魂を受け取るように、
そっと、口付けを交わした。
零れ落ちる涙は、彼の頬を湿らせていく。
まだ信じられない。
今にも大きく瞳を見開いて
『よぉ!!』
って、いつも通りに言ってくれる気がしてならない。