雪色の魔法
☆オルゴールに閉じ込めて
クリスマス、正月と、気が付いたら終わっていた。
いつか見た、あの光りの輪は夢の出来事だったのでは?
と思ってしまう程、記憶の奥へと薄れて行った。
ただ、拓海の居ない生活は、やっぱり淋しい。
ポッカリ空いた心の隙間は、埋まることはない。
Juwery boxの蓋を、そっと開けると
静かなメロディと共に、想い出が溢れてくる。
その中の一つを手に取り、小指にはめ天井に掲げた。
遠い記憶を探るように──