ただ逢いたくて
「………!」
「好きになった?」
頭がこんがらがって
何も言えない。
「林梨ちゃん?」
えっ!
林梨の名前が出てきたからビックリした。
柚子が俺の後ろの方を
見つめている。
振り返ったら林梨が
立っていた。
もしかしてキスされたの見てた?

「林梨」

名前を呼ぶと
今にも泣きだしそうな
顔で俺を睨んでいる。
「ごめん。林梨
ずっと謝りたかったんだ ごめんな」
「…最低」
「えっ」
「私がいながらなんで
他の子とキスなんて
するのよ!」
やっぱり見られてた。


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