求愛
実は今日、うちの学校で、バスケ部の練習試合がある。
応援に行こうよ、と言い出したのは乃愛で、彼女は直人なんかより後輩クンに黄色い声援を送ることが目的らしいが。
まぁ、とにかく暇なので誘われたあたしと、強引に引っ張ってこられた梢。
学校に着くと、もうすでにギャラリーが数多く集まっていたことには驚かされたけど。
「たかが練習試合なのに、すごい人だね。」
「相手の学校、うちより強豪らしいからね。」
だからなのか、と納得した。
3人でグラウンドを歩いていると、見慣れたアホ顔が近付いて来る。
「あ、直人ー!」
見つけて手を振る乃愛と、大爆笑のあたし、梢は不貞腐れたようなご様子だ。
「お前らホントに来たんだ?」
「アンタ試合前にこんなとこフラフラしてて良いの?」
「俺キャプテンじゃないから良いんだって。」
そう言った直人は、また少し背が伸びて男らしくなったようにも見えるけれど。
でも笑うとヘタレに見えるところだけは変わらない。
「なぁ、それよりちょっと梢に話あるし、借りて良い?」
急に言われた彼女は驚いたような顔をするが、またすぐに目を逸らし、
「そんなのここで言いなさいよ。」
「言っても良いの?」
直人は笑ってから、
「今日の試合勝ったら、俺と付き合おうよ。」
応援に行こうよ、と言い出したのは乃愛で、彼女は直人なんかより後輩クンに黄色い声援を送ることが目的らしいが。
まぁ、とにかく暇なので誘われたあたしと、強引に引っ張ってこられた梢。
学校に着くと、もうすでにギャラリーが数多く集まっていたことには驚かされたけど。
「たかが練習試合なのに、すごい人だね。」
「相手の学校、うちより強豪らしいからね。」
だからなのか、と納得した。
3人でグラウンドを歩いていると、見慣れたアホ顔が近付いて来る。
「あ、直人ー!」
見つけて手を振る乃愛と、大爆笑のあたし、梢は不貞腐れたようなご様子だ。
「お前らホントに来たんだ?」
「アンタ試合前にこんなとこフラフラしてて良いの?」
「俺キャプテンじゃないから良いんだって。」
そう言った直人は、また少し背が伸びて男らしくなったようにも見えるけれど。
でも笑うとヘタレに見えるところだけは変わらない。
「なぁ、それよりちょっと梢に話あるし、借りて良い?」
急に言われた彼女は驚いたような顔をするが、またすぐに目を逸らし、
「そんなのここで言いなさいよ。」
「言っても良いの?」
直人は笑ってから、
「今日の試合勝ったら、俺と付き合おうよ。」