あした
【あ・・・お父さんに殴られた・・・あの時だわ・・・】

「あ・・・あの それで そこのテーブルのお花は どういう・・・」

「あっ・・・ここ 彼の特等席だったのよ・・・」

「特等席・・・・ですか?」

「ええ・・彼、体壊した後1回だけ 仕事辞めたいって 来たのよ。」

「きたんですか?」

「ええ・・・でも、彼 自分の病気の事 はっきり言わなかったし
 店長も チーフは店長代理としても 仕事ができたから 病欠扱いに
 するって 譲らなかったのよ。その後 そこのテーブルで彼 ランチ
 取っていったんだけど・・・・そん時 言ってたのよ。ここの席は
 恋人欲しい奴が座ると 願いが叶うんだぜ・・・俺のVIP席・・・
 って・・・・で、その話を店長にしたら・・・目印に白バラ1輪置いておけ
 ってなことになってね・・・・」

「それで・・・・」

「移動します?あっ・・・でも、 新しい彼氏作ったら まだ早いって
 チーフに恨まれそうですね。あっ・・・いけない いけない 仕事中に
 私としたことが・・・何にします?」

「あ・・・あの・・・芦田さんが 最後にきて 食べたランチと同じ物
 できますか?」

「あっ・・・できますよ。 でも、辛いの平気ですか?」

「か・・・辛いものですか?」

「ええ・・・彼、激辛カレーランチ食べて行ったんです。」

「えっ?激辛ですか?」

【な・・・なんで よりによって激辛かなぁ・・・・・】

「中辛と甘口もありますが・・・・」

「い・・・・いえ・・・・激辛で・・・・」

そこまで こだわるのかよ・・・馬鹿じゃねぇの?おまえ・・・・って

あいつが ここでも そう言って笑っているような気がした。


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