あした
マコがファミレスで ラストオーダーして食べた激辛カレーランチ・・・

辛かった・・・・

思い出に浸って 涙どころではなく・・・・

あまりの辛さに 涙と汗が出た。

【あのさ・・・・どうして ラストのオーダーが よりによって980円の
 お安い 激辛カレーランチだったわけ? もう少し 上品なランチを
 優雅に召し上がる・・・・とかしなかったわけ・・・・・】

辛いものは 確かにそんなに得意じゃないけど、

実際 マコだって 汗に鼻水でたんじゃないの?

半端ない辛さだもの・・・・・

ひぃひぃ言いながら 激辛カレーを食べていた 美咲の元に

店長が チョコレートサンデーを作って運んできた。

「辛いでしょ?これで お口直ししてください。」

「あ・・・・でも・・・・チョコサンデーは注文してませんが・・・・」

「奴が言っていたんですよ。」

「彼女ができたら 激辛カレー だまくらかして食べさせるんだって・・・・」

「えっ?だまくらかしてって・・・・・」

「スタッフの間では 有名な 話だったんですよ。あの日も 仕事を辞めたいって
 言うんで、私が病気が治ったら また 働いて欲しいって頼んだんですよ。
 そしたら あいつ・・・少し寂しそうに 言っていたんです・・・
 
 激辛カレー好きな人に食べさせたかったなって・・・・で、自分で注文して
 喰っていった・・・・涙目になって 汗かいて喰って・・・
 口直しって これ 喰って帰って行ったんです。
 
 奴の葬儀で 親族席にいらしたでしょ・・・
 それに 奴が よりによって 最後に喰っていった 
 ランチと同じ物注文したでしょ・・厨房でスタッフ皆で 話していたんですよ
 あいつ なんとしても 彼女に激辛カレー食わせたかったんだなって・・・
 
 執念の激辛カレーだってね・・・・・」


 【おい・・・・そうまでして この 辛すぎるカレー食べさせたかったわけ?】


 そうなんだよ~~してやったり。

 そう言って ここでも マコが微笑んでいるように思えた。
 
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