あした
「えぇぇ?美咲ちゃんに食べられた カレーを食べて 気分が悪くなった?ありえない」

そう言って幸子が笑った。

「だとしか・・・」

「それにしても、辛かったら 子供や惚けた年寄りと違うんだから・・・・ 途中で
食べるの辞めたらよかったのに・・・」

「それが・・・」

「それが?」

言いにくそうに美咲が俯いたとき 処置室から 一般病棟に運ばれる智也が出てきた。

美雪が 幸子と美咲の元に歩み寄ってきた。

「美咲ちゃんっていうのね・・・・ごめんなさい・・・気が動転してて 貴女のこと
 責めるような 口調になっちゃって・・・・聴いたわ・・・あの子から・・・・
 だけど、バカ息子よね・・・普段カレーは お子様向けの ゴク甘カレーなのに
 ええかっこし~するつもりが・・・・胃洗浄したから もう大丈夫だと思うわ
 こんなに遅くまで 学校帰りの美咲ちゃんのこと 引きとめてまずかったわね。」

美雪の言葉で時計を見る。 9時回っている・・・

【きゃぁ~ やばいよ・・・・】

あわてて 二人の前から 広場に飛び出してきて 美咲が自宅に電話を入れた。

案の定・・・携帯が繋がったとたん 慶子のヒステリックな声が・・・

「8:00 回る時は 電話しなさいといったでしょ!!」

【年頃の娘です・・・・こんな時代です おかあさんの心配
 無理ないことです・・・・】

「ごめんなさい・・・・」

慶子の気持ちをさっっしてか 素直に 謝った。

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