あした

「美咲ちゃん？」

「えっ？」

「君のその　必要以上の　自信の無さが　両親もだけど　
　君自身も追い詰めてるんじゃないかな・・・・」

「どういうこと？」

「今までかなり　ご両親に好かれたくて　愛されたくて無理してきたんじゃない？」

痛いところをついているなぁと思った・・・・

「好かれたいとか　愛されたいとかって　無理して取り繕うものじゃないんだよ。」

「でも、子供なら　親から愛されたいと思わない？好かれたいと思わない？」

「確かに思うさ・・・でも、親も人間だからネ・・・愛せない　好きになれないって
　あるんだと思うよ・・・・特に　今こんな時代だからね・・・
　虐待される不幸な子供も多い。」

「じゃぁ、そういう子供は・・・・私もどうしていけばいいのよ。」

「愛されないなら　自分が愛していくしかないんじゃない？」

子供が親を愛する？そんなことできるわけがないじゃない。所詮そんなことは

親に愛されてきた人が言う事だ・・・・まさか　そんな言葉を　彼の口から聞くなんて・・・少し意外でショックだった・・・

誠はもしかしたら　自分の今の気持ちをわかってくれて　
慰めてくれる　唯一の人ではないかと思ったのに・・・　

そんな風に期待した自分を　なんだか　無性に浅はかに感じた。