あした
ファミレスの制服から私服になってきた誠の手には 

ハンバーガーとドリンクが載ってるトレイ・・・・

「さっ!!喰えよ 腹鳴っていただろ?」

自分のハンバーガーをほおばりながら 誠が言った。

「うん・・・・・いただきます」

そう呟いて ハンバーガーをぱくついた 美咲を見て誠が優しく微笑んだ。

「学校、行きたくないのか?」

「えっ?あ・・・」

 本音をつかれて 美咲が黙りこくった。



「さぼれば?」

「えっ?」

「嫌な時は さぼってみればいいじゃん。」

「でも、さぼれば また 学校から通報が行くし・・・・第一 制服じゃ
 下手に町の中もうろつけない。警察に補導されたら・・・・」

「されたら? 家族に迷惑がかかる?」

 黙ってうなずいた美咲をみて 誠がからかうように言った。

「経験するって いいことだぜ。」

「は・・・・はぁ? 警察に補導される経験なんて したいと思いません!!」

「そうかぁ?真面目なんだな。」

気のない返事をして 誠がドリンクを飲んだ。

「・・・・」

「疲れない?」

「疲れたから・・・・」

「だろ?」

「でも、だからって 補導されるのは・・・・」

「無条件で 自宅謹慎になるぜ。家族に気兼ねなく 自宅待機できる。」

【この人は 馬鹿?家族と顔をあわせたくないから 悩んでいるのに。】

「家、来る?」

「へ・・・・へぇ?」

また 突如として そういう 想定外的なことを言う・・・

私になんて返事しろっていうんだよ・・・・【はい。ッテかぁ?】






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