あした
昼をご馳走になり、美咲の自転車を取りにいく。

誠が一緒について来てくれた。

自宅近くの公園まで来ると 美咲が誠に ここまででいいと告げた。

「大丈夫?」

「大丈夫です。今日はありがとうございました。」

「うん。それじゃ。」

「あ・・・・あの・・・・」

「なに?」

「あの・・・・」

また会ってくださいますか・・・・・その言葉が出てこなくて 美咲が俯いた。

「?」

「あ・・・・いえ・・・・」

「それじゃね!!」

明るい笑顔を残して 誠が 手を大きく振って 去って行った。


玄関で大きく深呼吸・・・・・

ドアを開ける。

「ただいま~」

返事がない?

留守?

なんで?

まぁ、いいや・・・・美咲は自分の部屋に入った。

入るなり 携帯がなった・・・・

姉の雪菜からだった。

「美咲元気?」

「お母さんでしょ? 電話しろって言ったの?」

「なんで 電源切っていたの?」

「別に 理由ないよ。」

「そうよね。 学校サボって そこらほっつき歩くには
携帯 邪魔になるもんね」

「そうね。思い切り 邪魔だわ」

「相変わらずね。」

「そうよ。相変わらず。私は お姉ちゃんみたいに
器用に お父さんお母さんのリクエストに答えられないから」
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