あした

雪菜の話から　案の定学校から　連絡が来たらしい。

しかも　3年になってからの　出席日数が足りないという事で　急遽学校へ呼び出されて
慶子は行ってるらしい。

「美咲　おとなしく　高校ぐらいでておきなよ。」

「高校の次は　大学でしょ？」

「美咲　お父さんもお母さんも　あんたの事では　本当に心を痛めているんだよ。」

「私だって　痛い!!痛いんだよ！！お姉ちゃんには　解らない！！」

美咲の言葉に少し　雪菜の言葉がきつくなった。

「あんたのは　単なる我侭よ。　我侭で　お父さんお母さん　泣かせるのが
そんなに　楽しい!？」

「ええ、たのしわよ！！」

そういい捨てると　美咲は一方的に　雪菜からの　電話を切った。

絶望感だけが　心の中を支配していく・・・・


電気もつけない　暗い部屋で　美咲はぼんやりしていた。


慶子が新造を連れ立って帰ってきたようだった。

激しく言い争っている。

内容から・・・・・その　火種は　どうも　自分だ・・・・・

ヒステリックに叫ぶ慶子の声を聞いて　美咲は　頭を抱えて　溜息をついた。


やがて　美咲の背後で乱暴にﾄﾞｱが開く音がした。

「美咲！！あなた　今日は学校をさぼって　どこにいっていたのよ！」

「・・・・・・」

「どうして　黙っているのよ！！」

「言いたくないもん。」

「美咲！！いい加減にしなさいよ！！」

「何をいい加減にするのよ。学校をサボる事？　だったら　辞めてやるわよ」

　そう言い返した　美咲の頬を　ヒステリックになって叫ぶ慶子の横を通り過ぎて
　入ってきた新造が　叩いた。

不意をつかれ　よろめいた。

口の中が切れて　血の味が口の中に広がった。

美咲を叩いた　新造を　慶子が驚いて見ている。

「あなた・・・・」

「親の期待に答えるのがそんなに嫌なのか！！」

「親の期待に答えることが　私の人生なの？！理解できない　学校の方針に
従う事が　私の人生なの？！」

「おまえ・・・・」

美咲の言葉に一瞬　新造がひるんだ。

「そうよ！！それが　あなたの人生なのよ！！　人生を18年しか歩いてきてない
美咲が　生意気なこというんじゃないわよ！！」