あした
翌日　

いつもだと　慶子が起こしに来るはずが　その日は来なかった。

気まずいムードの中　新造と慶子が食事をしている。

美咲が黙って席に着いた・・・・

いつもなら　御飯をよそってくれる慶子は動く気配がない・・・・

黙って　御飯をよそう・・・・

「ね・・・・ねぇ　？　今日は　休みだし・・・天気もいいから
　3人で出かけない？」

「悪いな　今日は　母さんと2人で出かけるところがあるんだ。」

「そ・・・・そう・・・」

昨日の話の続きをなんとかしたかった・・・・

気持ちが伝わらないまま　というのがむなしかったから・・・・

が・・・・


新造と慶子に　美咲の気持ちは伝わらなかった。

むなしさの　上塗り・・・・

美咲は溜息をつくと　早めに　朝食を切り上げて　自分の部屋へ退散した。


慶子が美咲の後姿を見送りながら小声で新造に呟いた。

「あなた・・・2人で出かけるのはまたにしたら・・・・」

「その必要ない。」

新聞から目を離さずに　新造が答えた。





無性に誠に会いたくなった・・・・


でも、自宅をたずねるのも・・・


思わず彼が勤めている　ファミレスに足が向いた。


が・・・・そこに　誠の姿はなかった。

【お休みなのかな・・・・】

思い切って　店員に聞いてみる。

「あの・・・・今日　店長は・・・・」

「ああ、なんか　体調不良だって　お休みです。」

体調不良？

そう聞いていても立ってもいられなくなった。








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