あした
玄関の前に立つ・・・・

チャイムを鳴らそうと何度か躊躇しているところへ　幸子と友紀人が帰ってきた。

「あら、美咲ちゃん？」

「あ・・・あの・・・・」

「マコに会いに来たの？ごめんなさい。今日はマコいないのよ。あっ・・・
こんなところで　立ち話もなんね・・・上がってちょうだいな。」

体調が悪いと聞いて美咲が尋ねてきた事を知らない　

幸子が　部屋の中に美咲を招き入れながらさり気なく答えた。

「えっ？そんなに悪いんですか？」

美咲にそう言われて　明らかに　困惑の表情が幸子に浮かんだ。

「あ・・・ああ　たいした事ないのよ。　」

そういって　俯いた幸子を見て　友紀人が言った。

「隠す　必要もないだろ？美咲ちゃん、誠は　セイント総合病院に入院してるよ」

「どこか　悪いんですか？」

「いや・・・少し前から　左足の調子が　おかしいって言っていたんだが・・・」

もしかして　私とぶつかった　あの時怪我したの？

「すみません・・・３日程前に　私　マコさんと　あの坂道で　ぶつかったんです
　もしかして　それで？」

「関係ないよ。足の調子が　悪かったのは　半年くらい前からだから・・・」

「左足がおかしいのに、なんで　あの坂道を・・・・」

　そう呟いた美咲の言葉を受けて幸子が言った。



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