あした
ドクターから モルヒネの投与を提案され、ブルーな気持ちで誠の部屋にやってきた

幸子と友紀人・・・と ちょうど 美咲が病室から出てきた。

「ねぇ・・・あなた・・・私 少し 美咲ちゃんと話してきたいんだけど・・・」

「ああ、マコなら 俺がついているよ。」

「お願い・・・・美咲ちゃん」

「あっ、おばさんに おじさん 今日は お2人揃ってですか?」

「あ・・・ああ。」

「ねぇ、美咲ちゃん ちょっと 話したいことがあるんだけど、少しいい?」

「え・・・ええ 構いませんが・・・」

返事をしながら 病室の誠が 気になった。

「あ・・・・マコは 私が見てるから・・・女同士つもる 話をしてきなさい。」

「そうですか?じゃぁ、おじさんも マコと 男同士つもる 話をしてください」

いたずらっぽく美咲が 微笑んで返事をした。

美咲は幸子と 話すために 院内の喫茶店にきた。

珈琲を注文した 幸子が テーブルに目を落とすと 切なげに溜息を1つついた。

「おばさん?」

「あの子・・・そろそろ 限界らしいの・・・・」

「みたいですね・・・さっき マコからも そう言われました。」

「えっ?」

「マコ 痛くて 辛いのに 私が 明るくしてると それ見て辛いって・・・
 私も 苦しんでいるマコの前で 泣かないで頑張っているのは しんどいって・・
 一緒に泣けたらどんなに楽か・・・って 喧嘩しちゃったんです。」

「この場に 及んで 喧嘩するなんて・・・・」
幸子が 寂しげに微笑んだ。

「ごめんなさい・・・」

「ああ、違うのよ・・・ あの子 幸せ者だなって思って・・・・」

「そうですか?」


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