あした
そうだ・・・・私が・・・私の思いの・・・念の強さで マコは 25歳の誕生日を迎えることができるんだ・・・・

私が諦めたら・・・・マコの思いは果たせない!!

25歳の誕生日までは 何があっても 私が逝かせない!!

そんな 執念が美咲の中に芽生えた。


幸子と話をして 誠の病室に戻ると 誠は モルヒネ投与の影響で 

もうろうとしているようだった。

「マコ?」

「・・・・・まだいたの・・・・・」

「いたよ。」

そう言いながら 美咲は誠の手を握ってみせた。

「・・・・・・のど・・・渇いた・・・」

「うん・・」

脱脂綿に水を浸して 誠の口の周りを軽く拭く・・・

「もっと・・・・・・」

水差しでは上手くマコの口へは入らない・・・・

美咲は 水を口に含むと 誠の口へ自分の口をつけて 口移しに水をあげた。

「・・・これだよ・・・」

「そんな 口きく 気力残っているのね。」

「ふ・・・」力ない微笑を誠が美咲に向けた。
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