雨が降ったら
わたしの頭を揺らした悲観的な囁(ささや)きはただの妄想に留まらず、
現実となってしまった。
学校を終えて帰宅するなり着替えることも忘れて調べたところ、
やはり運行ルートが変更されたとのことだった。
そればかりか、巡回バスを一台増やすことでそれまで、
通勤時間帯身動きを取ることも難しいほどだった乗客を二分(にぶん)し、よりスムーズで快適な運行を目指そうということになったらしい。
おそらく彼はそちらの新たに投入されたバスに乗り換えたのだろうという考えに行き着いた。
なにも知らないわたしが運良くバスに乗ることが出来たのは、
わたしが待つ停留所を通る時間だけ変更がなかったためであった。
パソコンの前でわたしは途方に暮れた。