飛鳥物語


俺たちが着いたとき、
暁斗は病院にいた。


白い服を着た人たちの中央で母さんの手を握っていた。


ああ、暁斗は母さんの最後に会えたんだ。



「暁斗。」


親父は、今までに聞いたことのないような悲しく弱々しい声で呼んだ。



これが、連鳳を背負っている男なのか?
俺たちが恐れ敬ってきた父親なのか?

と思うほど弱々しかった。
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