恋のつぼみ

「――グスン、蓮くんの事・・・もう信じらんないよ・・・」

『花音!? 話してみ・・・??』

「うん・・・・・・。観覧車に乗ってるときにね、蓮くんのケータイが鳴ったの。あたしは“出ていいよ”って言ったんだけど、相手はアヤカっていう、女の子だったんだ」

『マジで・・・??』


愛梨はひどく驚いてるようだった。


「蓮くんがその子に“また来週にでも俺ん家、来いよ!”って言ってて・・・あたし、怒っちゃって・・・聞いたら、“ただの友だち”って・・・もぅヤダぁ・・・」

『それ・・・マジで?? 日向さんってやっぱモテるから、女癖、悪かったりするのかもね・・・。てか、花音の目の前で“俺ん家、来いよ”って言えるだなんて・・・普通じゃないよ・・・』

「うん・・・あたし、どうすればいいんだろ??」


もしかして・・・ただの友だちじゃなくて・・・。

あたしの頭はもうパンク寸前だった。


『花音、あたし、舜に日向さんの事・・・聞いてみる。確か、同小だったじゃん??』

「ありがとぉ~・・・んじゃあ、また明日ね・・・」

『うん。無理しないでよ・・・??』

「うん」


そう言って、あたしは電話を切った。



< 124 / 137 >

この作品をシェア

pagetop