恋のつぼみ
蓮くんがあたしの腕を、
強く、つかんだ。
「――――れ・・・蓮くん??」
「花音・・・・」
「うん・・・」
そう言うと、蓮くんは
唇をあたしの唇に近づけて・・・・。
あと10cm――――――
あと5cm――――――
「ちょっ・・・・・・・!!」
あたしは無意識のうちに、
蓮くんを拒んだ。
「あ・・・・・そうだよな・・・。
花音、いきなりごめんな?」
「えっ・・・あ、うん。
あたしこそ、ごめんっ。
びっくりして・・・・・・・・・」
「いや、俺が悪いんだよ。
明日学校でな!!」
蓮くんは、走り去って行った――――――