幸せというモノ
「雅は昔っからモテるもんなぁー。
おかしくないのも当然か」
雅って、小さい時から
もてていたのか…。
きっと、今も昔も
顔が変わらないんだろうな。
雅って、なんか可愛い
って感じもあるし。
それに少し…童顔な気がする。
「ねえ、その手紙の内容見たいっ」
少し興味があった私。
だって、雅宛に書かれている手紙。
好きな人に宛てられた手紙を
見たがらない人はいないはず。
「えっ、雅…読んでいい?」
健が雅に尋ねる。
その前に、健が手紙の内容を
読んですらいないのに
ラブレターと勝手に
決め付けたらしい。
「何?まだ読んでなかったの?
それなのにラブレターって決めつけたの?」
今、美紅も私と同じことを
考えていたっぽい。
「読むよ?」
と言うと、健は
雅の返事も聞かずに
手元にある封筒を
開き始めた…。