メモリー
迷ったけど、無事屋上に着いた。
鍵は開いていたので迷わず中にはいり、ベンチに座り鞄から、ある物を取り出す。
「ふぅー。最近は、寝不足だし、 疲れたから、コレにしよ。」
と、私が取り出したのは薬。
ドラッグっていうやつ。
普段は使用しないけど、疲れてたりした時だけ使う物。
まぁ、それも今日まで。
2、3個手の平に出し、口に入れようとしたが…。
「てめぇ、何してる。」
その声に手が止まった。
屋上に来たのは、一人の男。
髪色は、銀で、目の色は青。
多分カラコンだろう。
顔立ちは、テレビの俳優より断然カッコイイ。
(はぁ―……。誰もいないから、 ここにしたのに。)
つくづく運のない私。
「べつに……。ただのサプリメントよ。」
彼が言っているのは、薬の事。
「嘘つくんじゃねぇ。んなもんに 手ぇだすな。」
「関係ない。私の事なの。」
と、錠剤を口に入れようとしたが、手を捕まれ、拒まれた。