メモリー
「ちょっ。ちょっと待ってよ」
「………。」
無視!?
男は、階段を下りて、そのまま
正門の方へいく。
そこには、一台の黒い車が。
そこに乗り込み、運転手に「病院」と伝え、車は発進する。
私はというと……。
機嫌は最悪。なんで見ず知らずの人に病院連れて行かれるのか……
「お前…名前は」と、男は唐突に話しかけて来た。
「ルナ。あんた、誰。」
男は驚いたように、ぴくりと肩を動かし、「海龍」と、そう言った。