優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】
…え、何で?;;

私は頭をポリポリと描きながら、基槻を見上げた。



「カップルでそんな事、気にすんなよ!“緊張する”って言うのは可愛かったけど…(笑)」



私が顔をボンッと赤くすると、基槻は更に笑い、私を抱き上げ、膝に座らせた。



「わ、私っ!;;
お、重いよっ!;;」



「重くない」



噛みながら離れようとする私を、基槻は決して離さない。



「言っただろ?俺から離れられないって」



「…うんっ」



私は素直に頷き、基槻の肩に凭れた。

「目、閉じて?」と言われ、目を閉じれば、唇に熱を感じる。
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