優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】
【第六章】―冷たい別れ―
―――基槻と付き合い始めて1ヶ月半。
両親と再会して2週間。
季節を冬となり、今日から冬休みを迎えた。
終業式を終え、私たちはクリスマスケーキを買いに来た。
基槻やお父さんたちへのプレゼントは、お兄ちゃんと準備した。
お父さんにはマフラー。
お母さんには手袋。
陽ちゃんには、可愛いボンボンが付いたムートンブーツ。
お兄ちゃんにもこっそり買った。
「ショートケーキ?」
「チョコも捨てがたくね?」
ショーケースに並ぶケースを見ながら、私たちは真剣に選ぶ。
穂波さんや、お姉さん。
陽ちゃんたちも揃うから、大きいのを選ぶのは決まってるんだけど…。