優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】
【第九章】―永遠の誓い―
家に着き、私はお母さんに断りを入れてから、部屋で服を選ぶ事に没頭した。
基槻が仕事を終える時間は18時半頃。
だから、18時に出るとしても、まだ1時間は余裕がある。
デイサービスの送りの時間は基本的に16時前後で早いんだ。
送りがあると、勤務の終了時間が17時を過ぎちゃうんだけど。
「これで良いかな…」
私は全身鏡の前で、自分の格好を見て固まった。
お母さんに貰った、白のロゴ入りロングTシャツに、黒のベスト。
ダメージレギンスを穿いた。
「は…恥ずかしいよね…;;」
お母さんのセンスは悪くないけど、私には少し恥ずかしさを感じた。