優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】
みんなが幸せになりますように。

私と基槻に、もっともっと、明る
い未来がありますように――…。

私はブーケを空高く投げた。

たくさんの願いを込めて。



「え……」



しかし、ブーケを受け取ったのは、剛君で、本人は固まり、女の子たちはブーイング。

彼はこういう運命なのかも知れないね。



「基槻?」



「何だよ」



「そろそろ…降ろして?;;」



「お前、俺から離れられないって、わかってるよな?」



わかってる。

私だって、基槻を離さないんだから。

大好き。

愛してるんだもん。



「やっぱり…降りない」



幸せを噛み締め、笑い合う私たち。

そんな私たちに、優しい風が包んでくれた。

幸せを、祝福してくれた―――。



        -Fin-





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