優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】
葵衣のお母さんは知らなかったのか、「嘘…っ」と、言葉をつまらせた。

その瞬間、基槻のお母さんは「やっぱり教育が悪かったんですね」と、ズバリと言い放った。



「あの――」



暗い雰囲気を包んだ校長室。

そんな空気を引き裂くような剛君の声。



「俺、思うんですけど、迷うだけ無駄じゃない?ぶっちゃけ、片桐がこの高校でモテてたのは事実だけど、必要ではないじゃん。成績だって低いし」



「敬語で言いなさいっ!!;;」



剛君の発言に、まさかの言葉遣いに怒った剛君のお母さん。

校長は、教頭と学年主任の先生を連れて、職員室に行った。
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