the Twin
「どういたしまして」
………なんだ、あいつにとっては普通の事なんだ。
ま、別に勇気を振り絞って言った訳ではないから、反応なんてどうでもいいんだけど…
そう思いつつも、本当は少しショックだった。
「あった」
神矢くんは、少し経って、普通の顔をして戻ってくる。
「ちょっと痛いかもしれねぇけど……」
そう言っていたけれど、全然痛くなかった。
今日の私は本当に…本当におかしいと思う。
あいつのする事、言う事に、どきどきしたり、ショックを受けたり…
足と一緒に自分もおかしくなったのかもね、
と、適当に理由を探し、深く考えないようにした。