the Twin


「オレが二葉を守ってやるからさ、大丈夫だって」


…………どうして
会って間もないヤツに、そういう事言えるの??

神矢くんは、そんなに軽いヤツなんだ?


「………蓮とは大違いだよ」

「え??」


幸い、神矢くんには聞こえていなかったみたいだ。


「送ってくれてありがとう」

「え……あ、」

もう、私の家のそばまで来ていた。


「また明日」

「……おぅ」


そう言って、私は1度も振り返らず、玄関の扉を閉めた。


別れ前の神矢くんの顔は、神矢くんの後ろにある夕日のせいでわからなかった。


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