TIME
そして、事故にあった日の翌日。

やっと受かった書類選考の次の段階として
芸能事務所の面接があった。

もちろん、こんな体で行けるはずがない。

しかも、酷いくらいに傷だらけ。


あぁ、やっと受かったのに。

最後のチャンスだったかもしれないのに。
ずっと入りたかった事務所なのに。

面接をしても、落ちていたかもしれない。

でも、受かっていたかもしれないという可能性があたしを苦しめるんだ。

ほんと馬鹿みたい。

和樹に浮気された事実はかえられなくても、
落ち着いていれば、
事故に遭うことはなかっただろうに。

-あたし、ついてないな。
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