空を散歩する
ハッと振り返ると、屈強な兵士たちが。
みなが鎧をまとっているが、なにより目をひくのが、
大きな翼だ。
真っ白な翼を持った傭兵が、わたしたちを取り囲み、
「ここで何をしている!」
「み、道に迷って」
「嘘をつくな!」
腕をねじられ、
「やめろよ!」
わたしを庇おうとした先輩は、床にねじ伏せられてしまった。
「ちょ、やめて!これ返しに来たの!」
咄嗟にポッケから、ドラゴンを取り出す。
ブワァ。
光の波紋が広がる。
衝撃に吹き飛ぶ兵士たち。だが、その中の一人、黒い翼を持った女性が、
「それは[ファーガルの卵]ではないか!」
「ファーガル?」
「なんということをしてくれたのだ!サリナム様に突き出してくれよう!」