おかしな話だ

恋愛体質

私の幼なじみの話だ。

彼女の名前は花崎由香里。

都内の女子大に通う２１歳。

一見どこにでもいるような普通の女子大生だが

彼女は極度の恋愛体質である。

中学２年で初めて彼氏を作って以来

彼氏が途絶えたことはほとんどない。

いわゆる少女マンガのような恋愛が好きらしく

恋愛こそが人生の全てと思っているフシがある。

…というかむしろそれが由香里の口癖だ。

しかしながら

１人の男と１年を超えて付き合い続けたことも、由香里にはなかった。

その大半が、男の方から離れていくパターン。

由香里はあまりにも恋愛にのめり込み過ぎてしまい、

彼氏が常に傍にいないと我慢できなくなってしまっていた。

愛情が深すぎるあまりに相手を束縛してしまい、やがてそれに苦痛を感じた彼氏が愛想を尽かして離れていく。

流行りの言葉を使うならば、ヤンデレというものに近いのかもしれない。