先生に囚われて
だからこそ、余計に心配をかけてしまったみたいで、本当に心苦しかった。


呼び出されたことも、その後のことも何も話せない自分がすごく嫌だった。

だけど、話せない。

先生であるりぃ君に迷惑がかかるから。


胡桃は、怒るだけ怒ったけど、今日の昼の事を何も聞いてこなかった。

たぶん私の気持ちを酌んでくれて、私から話すのを待っていてくれるんだと思う。


もうほんと、涙の止め方がわかんないよ。

優しすぎるんだよ胡桃。

私って愛されてるのかも、って考えると心が暖かくなった。



まあ、
それから2時間、いかにサエちゃんがいい男であるか、を聞かされ続けたけども。

胡桃サエちゃんへの愛は、私の4倍あるらしい。




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