先生に囚われて
わずかな沈黙ののち、

「はあっ!?」


恐ろしいまでに機嫌の悪そうな返事が綺麗に重なって2つ返ってきた。


傷んだ長い金髪を巻いた、同じような髪型の三人は、今日は二対一に分かれている。

雅先輩以外の二人が苛々と怒りを隠すことなく睨み付けてくるけど、雅先輩だけは困惑と戸惑いの表情でじっとこちらを見ていた。



「宮野あんた何が言いたいのよっ!」

「喧嘩売ってんの?だったら、今ここで買うけど」


怖い。

正直かなり怖い。


だけど、引き下がってなんかあげない。

あなたたちみたいな人、大っ嫌い。


だから―――。


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