先生に囚われて
「で?どいつが怪我したって?」
りぃ君は視線が私以外の三人を軽く見渡す。
あ、三人とも立ってるんだった……。
さっきまで座り込んでた雅先輩が今は立ち上がり、あと二人も呆然としているから、りぃ君は「どいつ?」と声をかけたのだ。
「あ、えっと」
私が雅先輩を指そうとしたら、りぃ君の声が被る。
「あ?お前ら。ふぅん、またか?」
何かに気づいたらしく、意地悪そうに口元に笑みを浮かべて呟いた。
ただし、目は全く笑ってない。
やっぱり教師のだす雰囲気ではない。