先生に囚われて
中学に入ってから部活や委員会、友だち付き合いといろいろ忙しくなって歌と遊ぶ時間も少なくなった。
歌は毎日、毎日、俺の帰りを待っていた。
「あ!きょうや帰ってきたー!」
「歌ちゃんよかったね、今日は恭弥くんいつもより早いね」
温厚な性格で白髪の混じる優しい目元の園長が歌と一緒に玄関まで出てきて迎えてくれた。
園長は70代で最近腰が痛いからと、あまり以前より子どもたちと遊べなくなっていた。
5歳の元気な歌の相手は大変だろう。
「歌!ただいまー!今日はなにして遊んでたんだ?」
「あのね、今日はヒロくんとジャングルジムで遊んだの!」
同じ施設で歌の2つ歳上の紘樹と最近よく遊んでいるのか、ヒロの名前を聞くことが多かった。
「そうか、楽しかったか?」
「うん!一番高いとこまでいけたの!だから楽しかった」
「は?一番上まで登ったのか!?」
「そうだよー!ヒロくんが手を握ってくれたから、怖くなかったよ」
歌は毎日、毎日、俺の帰りを待っていた。
「あ!きょうや帰ってきたー!」
「歌ちゃんよかったね、今日は恭弥くんいつもより早いね」
温厚な性格で白髪の混じる優しい目元の園長が歌と一緒に玄関まで出てきて迎えてくれた。
園長は70代で最近腰が痛いからと、あまり以前より子どもたちと遊べなくなっていた。
5歳の元気な歌の相手は大変だろう。
「歌!ただいまー!今日はなにして遊んでたんだ?」
「あのね、今日はヒロくんとジャングルジムで遊んだの!」
同じ施設で歌の2つ歳上の紘樹と最近よく遊んでいるのか、ヒロの名前を聞くことが多かった。
「そうか、楽しかったか?」
「うん!一番高いとこまでいけたの!だから楽しかった」
「は?一番上まで登ったのか!?」
「そうだよー!ヒロくんが手を握ってくれたから、怖くなかったよ」