先生に囚われて
歌〜、理一なんかほっとけばいいのに〜。と後ろでなっちゃんがボヤく声が聞こえる。
たぶんりぃ君にも聞こえてる。
「悪りぃな歌、また来るから」
「……うん。また来てね」
スラックスのポケットに手を入れたりぃ君を玄関前で見上げる。
「当たり前だろ」
わたしの顔が変だったのか、りぃ君はクシャと髪を撫でてくれて、「なんだその顔」と笑った。
「いってらっしゃい」
「……あぁ、いってきます」
また来てね。戻ってきてね。
そういう気持ちが出たのか、いつもはバイバイなのに、今日はいってらっしゃいって口が勝手に言ってた。
手を振って見送るわたしを、りぃ君は軽く手をあげてから振り返らずに行ってしまった。
あーあ、行っちゃった。
なんでりぃ君は女の人のところに遊びに行くんだろう。
歌にはわかんないよ。
歌が大人になったらわかるのかなぁ。
……大人になったら、わたしとも遊んでくれるのかなぁ。
たぶんりぃ君にも聞こえてる。
「悪りぃな歌、また来るから」
「……うん。また来てね」
スラックスのポケットに手を入れたりぃ君を玄関前で見上げる。
「当たり前だろ」
わたしの顔が変だったのか、りぃ君はクシャと髪を撫でてくれて、「なんだその顔」と笑った。
「いってらっしゃい」
「……あぁ、いってきます」
また来てね。戻ってきてね。
そういう気持ちが出たのか、いつもはバイバイなのに、今日はいってらっしゃいって口が勝手に言ってた。
手を振って見送るわたしを、りぃ君は軽く手をあげてから振り返らずに行ってしまった。
あーあ、行っちゃった。
なんでりぃ君は女の人のところに遊びに行くんだろう。
歌にはわかんないよ。
歌が大人になったらわかるのかなぁ。
……大人になったら、わたしとも遊んでくれるのかなぁ。