先生に囚われて
そのあと、恭弥の家に行って勉強をしながら待っていると玄関のドアを開ける音がした。
「歌〜!歌ちゃ〜ん!」
「うるせぇー、那鶴もっと静かに入ってこれないのかよ」
「なっちゃんいらっしゃい」
相変わらず騒がしいなっちゃんがノックもチャイムもなしに入ってくる。
三人の関係はこんな感じで、誰の家に行ってもだいたい勝手に入ってくる。いつもの光景。
「歌!いた!!」
「え?いるよー」
「なんでいつもの可愛いお出迎えしてくれねぇんだよ〜」
あ……。言われて気づいた。
私は施設にいたときも、こうして誰かの家に先に来て待ってるときも、玄関の開く音がしたら必ず迎えに行っていた。
あおぞら苑は大きいから気づかないときもあったけど、恭弥の家はふつうの1kだから絶対にわかる。
「ご、ごめんなっちゃん!そんなに落ち込まないで」
さっきまで恭弥と二人で勉強していた。
だけど、平静を装っていただけだった。
勝手に習慣づいていたけど、まさかそんないつものことも忘れるくらい戸惑い、混乱していたなんて気づかなかった。
「歌〜!歌ちゃ〜ん!」
「うるせぇー、那鶴もっと静かに入ってこれないのかよ」
「なっちゃんいらっしゃい」
相変わらず騒がしいなっちゃんがノックもチャイムもなしに入ってくる。
三人の関係はこんな感じで、誰の家に行ってもだいたい勝手に入ってくる。いつもの光景。
「歌!いた!!」
「え?いるよー」
「なんでいつもの可愛いお出迎えしてくれねぇんだよ〜」
あ……。言われて気づいた。
私は施設にいたときも、こうして誰かの家に先に来て待ってるときも、玄関の開く音がしたら必ず迎えに行っていた。
あおぞら苑は大きいから気づかないときもあったけど、恭弥の家はふつうの1kだから絶対にわかる。
「ご、ごめんなっちゃん!そんなに落ち込まないで」
さっきまで恭弥と二人で勉強していた。
だけど、平静を装っていただけだった。
勝手に習慣づいていたけど、まさかそんないつものことも忘れるくらい戸惑い、混乱していたなんて気づかなかった。