先生に囚われて
告白
「そういうわけで、佐伯先生とは幼なじみっていうか……そんな感じ」
私の話にショックを受ける二人からは何の言葉も出てこない。
「あの、ごめんね。明るい話でもなくて」
「……その指輪って」
雅先輩が私の胸元を指して悲しそうに呟く。
「ああ、はい。恭弥に貰ったものです」
「あの!ほんとにごめんなさいっ!!あのとき……っ」
雅先輩が言うあのときは、初めて校舎裏に呼び出されてネックレスを取られたときのことだ。
「気にしないでください。あれは雅先輩がやったわけじゃないし、こうして無事に戻ってきたし」
「それでも……本当にごめんなさい」
困ったなぁ。
謝ってほしくて一緒に聞いてもらったわけじゃないんだけど。
いつまでも頭を下げる先輩にどう返せばいいのか考えていると、胡桃が突然大きな声をあげた。
「歌〜〜〜っ!!うわぁぁんっ!!」
大号泣で抱きつかれてこっちも困ったことになった。